二野明の独白


お久しぶりです

Posted in 音楽 by Akira NINO on the 7月 31st, 2008

まずひとつ。

大事な告知を忘れておりました。
「JAZZ on GABBEH 2008」です。
秋葉区(旧新津市)役所前インテリアショップ「ボー・デコール」において
8月3日(日)19時より
新潟を代表するジャズギタリスト山崎英夫に招かれてライヴを行います。
¥2,500(1 Drink)です。
近くにお住まいの方、ぜひ聴きにきてください!
久々の地元ライヴであります。

ふたつめ。

突然おととい連絡がきて、ビックリしました。
詳しい事情は不明ですが、「万代ジャズフェスティバル」に
二野明 Groupとして出演が決まっていたらしいっす。
あわててバンドを組みましたが、幸いなことに気心の知れたメンバーが集まりました。
オープニングアクトになると思います。

みっつめ。

かなり前に予告していた藤井政美からの特別寄稿を掲載したいと思います。
なにもかもが遅くなって、本当にすみませんでした。
あれから、もう一年かぁ‥‥

というわけで「仏蘭西珍道中番外、ナント食事編」であります。

ナントのジャズ・フェスティバル関係者用のレストランの話ともろもろですが、

朝食はホテルでフレンチスタイル、つまり、クロワッサンなどのパンとミルクとコーヒー、それに簡単なヨーグルトなどがついた食事がつくのでそれを食べます。
  
これも結構おいしくて、パリのホテルなどもこういう形式です。わたしたちがとまったパリのホテルはちょっとパンはいまいち。
以前、最初のパリ行きでとまった小さいホテルは絶品のクロワッサンと、こちらも絶品のコーヒー。フレンチ・ローストというものの見本で、そのままでおいしく、ミルクを入れておいしく、手作りのジャムがガラスのボウルにつくってあって、こちらも最高で、これだけの食事ですが、満足度は素晴らしいものでした。

今回のナントのホテルもパンはすごく良い感じでした。でも、確か4泊して2回しか食べなかったなぁ?

で、レストランはとても瀟洒ないかにもメゾンという雰囲気の建物でした。フェスティバル関係者には事前にパスが配布され、各日程の昼食と夕食の欄が作られています。写真のメゾンのようなところに入ると、受付があり、そこでそれぞれの日程の食事の場所をパンチで穴を開けてチェックします。

各日程、昼と夜はそこで皆が食べます。

食事はビュッフェスタイルで、パン ⇒ 前菜2品(5品くらいのなかからチョイス) ⇒ サラダとチーズ(取り放題) ⇒ デザート (4品くらいのなかからチョイス) ⇒ メイン (3品くらいのなかからチョイス)と付け合せ(ポテトやライスからチョイス) ⇒ 果物 (取り放題)
飲み物は取り放題(ジュース、コーラ、テーブルワイン、ビールなど)

広さは160人くらいが入るくらいの、ホテルでいう大宴会場のサイズ。長いテーブルや丸テーブルがあって、好きなところに座ってたべます。

入り口はタイル貼りのしゃれた雰囲気ですが、食事するスペースの場所は殺風景で貸し会場という感じです。岩国の米軍基地のなかのミドル・クラスの人が出入りするレストランと雰囲気が似ていました。それでも居る人間がそうであるだけでなく、そのかもし出す雰囲気は「日本」ではなく、どうしても濃密に「外国」ですが、敷居の高さなどはまったく無く、雑多な雰囲気が良い感じです。

食事時間になるとみな集まってきて、最初はゆったりですが、どこの国でも混雑すると数珠繋ぎでみながめずらしくきちんと並んで、順序良く先ほど書いた順番にプレートを選んだりして進みます。

前菜はキッシュやテリーヌ、サラミなどの系統のものが多かったと思います。チーズはとても種類が多く、もともとわたしはたいていのものが好きなので抵抗無くいろいろ取り分けて食べてみましたが、どれも素晴らしいものでした。

デザートは、エクレア、タルトをはじめとして、よく日本でもビュッフェでみるものが中心ですが、やはり味が濃く、かつ甘みは強いのですが、質が良いためか、しつこい、というほどではありませんし、味が濃いというのは素材の味が濃いという意味で、どれも美味しいものです。

わたしはグルメという人間ではないものの、美味しいものはとても好きで、なんでも美味しい!などとお世辞はいう人間ではないのですが、このチーズとテリーヌ、デザートは素晴らしいものが多かったと思います。

メインは肉・魚などの煮込み系かフライ系が多く、トマト風味やカレー風味でなければ単純な塩味が多かったように思います。

北アフリカの料理にクスクスというものがありますが、ご存知でしょうか?クスクス自体はセモリナ小麦でつくられたそぼろのようなもので、それにカレーとガンボの中間のようなシチュー状のものをかけて食べるのですが、北アフリカ・モロッコ辺りが旧フランス領だった関係で、クスクスはフランス料理と言ってよいほどフランスで受容されています。 

そのクスクスに近いようなものもあったり、そういう点ではバラエティには富んでいました。ただ、前菜などの重層的な味付けに比して、メインの料理の味付けは比較的単純なものが多く、あたりはずれが多い、フランス料理としてはごく簡単な部類でしょう。街場のカフェなどの10ユーロくらいの定食についてくるようなメインの料理、という感じです。

ただ、日によってすごく美味しいときもあるので、食べるまでわかりません。メインの場所に立って、ビーフ、だのフィッシュだのチキンだの、マトンだのなんだのと言われてそれをなんとなく見ながらすばやく決めて、付け合せはどれにするか、ライスだのマッシュド・ポテトだの、パスタだのクスクスだの早口で言われて、やはりすばやくどれをどのくらいもらうかを伝えてよそってもらいます。

もっともっと、とかソースもっとかけてとか身振り手振りで伝えて、もらってきます。

全体の分量は調整可能ですが、ともすると食べきれない量になるでしょう。パンがハードタイプの噛み心地の固いもので、味はとても良いのですが、これだけで普通の女性ならばお腹いっぱい、と言いそうな感じです。わたしはちっともそうは思いませんけれどね!

みなゆっくりそこで友人などを見つけながら食べますが、日本人は比較的無口で、でも昼食などはどの国の人たちもちょっとシャイにして、言葉少なく黙々と食べていきます。

もちろん、ワインを飲む人も少なからずいますが。

わたしは相棒がパイプでできたような人間で、ただただひたすらお酒を口から流し込んでいるヤツでしたから、ずっとみんな飲んでいるように思えていますが、この辺りは多分に誤解でもあるかもしれません。夜にはみんなくだけた調子で、警備のスタッフなども赤い顔をして、ゆっくり食べて飲んで、声も大きくなっていました。いずれもリラックスしています。
  
われわれは相棒の新潟のピアニスト ニ野(にの)が旧知のナントから新潟に訪れていたバンドメンバーと最終日に会えて、彼らとともにつたないコミュニケーションをしながら、食べたりしていました。(ちなみに最初の日からほぼフルにこのビュッフェは利用し続けで、食事を外では一度も食べていません)

ブルターニュといえばクレープ、とくにそば粉のクレープというほどの名物があるとのことで、それを食べておいて、といろいろな知人に言われたのですが、結局、そこで出ないことには食べる機会は無く、ついに食べることは叶いませんでした。ただ、前述のようにお腹の減る暇はほとんどない、という環境でしたので、街歩きの際にどこかみつけてもとてもお腹に余裕はありませんでした。

それと、もうひとつ特筆すべきは果物のおいしさです。

皮もむかず、そのままりんごやオレンジ、プラム、キウィなどがおいてありましたが、どれも最高においしいのです。特にわたしはプラムをずっと食べていましたが、適度な酸味と芳醇な甘みに、料理がしつこく感じてもその後の果物はバランス良く感じられたものでした。

総じて、どれも量をけちらず、特にチーズなどは質・量ともに愛情いっぱいで、日本という国のみみっちさを恨めしく思います。ただ、これはワインもそうですが、生産国としての矜持をあらわしているもので、仕方がないところでしょうけれど。

そのワインですが、わたしはお酒をたしなみませんが、ごく安めのパックワインでしょうけれど、赤ワインがほとんどでしたが、もちろん白もあって、テーブルに瓶でおいてあるのは赤で、例のそこのガラスが5cmくらいある上げ底のボトルに入っていました。無くなればいくらでもかわりはあるので、上げ底だからといって、誰も得もしませんから、あれは安定のため、という話は本当なのでしょうね。

味は本当においしい、と連れが申しておりました。安いんだろうけれど、やはりぜんぜん違う!でも旅はひとの感覚を三割増しにするから、

おいしい〜!!三割増し、三割増し!!

と彼はずっと唱えて飲んでいました。
フランスに長期に留学や滞在していた人は口をそろえて、輸入ワインは酸化防止剤が添加されているから味がかわってしまう、と言っていますし、そういう側面もあるのでしょう。

わたしはずっと水を飲んでいました。フランスはもともと水道水でもだいたい大丈夫で、わたしは硬水も好きですからボトル・ウォーターでなくとも大丈夫なのですが、いちおう、ミネラル・ウォーターでした。こちらは普通です。でもドイツなどはガスいりの炭酸水が多くて最初は楽しいのですが、旅が続くと閉口するのですが、こちらでは普通の水でした。さほど硬水でもなかった印象です。

食事が終わると自分で食器を片付けにいくわけですが、ここでいま話題のリサイクルということについて。
 
一見、フランスなどはリサイクルなどのエコ意識が高い印象がありますが、とんでもありません。
彼らは非常に粗雑な(酒が入っているせいもあろうととおもいますが)扱いで、リサイクル可能・不可能のコーナーにプラスティックなどを放り込みます。紙もプラもあったもんではないし、汚いままリサイクルのところにぶちまけたりしています。

係りの女性は「エコのため、協力してくださいね」という話を随時したり、張り紙をしたりしていますが、具体的には特に注意するでもなく、わたしが丁寧に分けているととても感謝していました。ただ、その前後にぐちゃぐちゃの捨て方をみんながしていますから、何の意味も無いのですが。

そして、街をあるいていると、ガラスのボトルなどが散乱しています。おまけに、酔っ払いかタチの悪い若い子かが、必ずそのガラスのボトルなどは蹴って歩いたりしますから、かなり危ないのです。体格の良い人間が思い切り蹴りますから、夜は怖いですね。

いろいろな点でヨーロッパはギャップが大きいようです。きれいな町並みと散乱するゴミ、不思議なアンビバレンツが存在します。
自制心と過剰な自己解放という感じでしょうか?

かつて訪れたフランクフルトのホテルでも、部屋の向かいのビルの屋上に散乱する無数のビール瓶の破片を見て、おそらく宿泊客たちががんがん投げ捨ててきたものの残骸だと思いますが、その荒涼とした風景に茫漠たる気分にさせられました・・・・

夏の終わりでまだまだ暖かかったのですが、昼はともかく夜は外でゆっくりすると肌寒いほどで、せっかく食事の場所のそとにデッキチェアなどがしつらえてあり、ゆっくりできるようになっていましたが、愛煙家の巣になっていることもあって、ほとんど居られませんでした。

フランス人は夏場は肌を日に焼くことで有名ですが、焼きすぎで信じられないほど皮膚のコンディションが悪くなった女性などをみて(その有様はちょっと信じがたいほどです。完全に皮膚がただれてしわくちゃになり、そばかすやしみが尋常でないほどになっているのですが、それでもまったく気にしていない様子で、ある意味気高いと言えましした・・・)、紫外線というものの有害性を説いて周りたくなるほどです。
私は普段、日よけを過剰にしている女性を軽い蔑視の目線で見るような人間でしたが、彼女たちはある意味、防衛姿勢としては正しいようです。

こういう理由もあって、日当たりが良いところには必ず、デッキチェアでくつろげるようになっているのでしょう。ただ、喫煙率も半端でなく高い国なので、新鮮な空気を得るにはおいしい和食の店を探すようなものですけれど。


Text by Masami FUJII

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